ghemicalは、Tommi Hassinen博士が中心となって開発されている
化学モデリングツールです。
OpenGLによる美しいレンダリングが特徴的で、さらに Limit Point
Systems社他の開発によるMPQCという量子計算 プログラムのフロ
ントエンドともなり、電子雲などもレンダ リングされて表示されま
す。
ただし、ghemicalをコンパイルするにはかなり労力を要します。
ghemicalのパッケージのINSTALLファイルの説明は、 おそらく日本
語のディストリビューションの標準の 開発環境には適合しません。
私は以下のようにしてインストールしました。
なお、Mesa(glutを含む)、さらにgtkglareaという 二つのライブラリが
必要です。Mesaはおそらく標準的にインストールされているでしょう。
gtkglareaは、rpmfindやgoogleなどで "src rpm gtkglarea"などと入力して検
索すれば容易に入手できます。〜-develパッケージを忘れずにインス
トール しましょう。
ライブラリが揃っていることを確認し、次に、
http://aros.ca.sandia.gov/~cljanss/mpqc
からmpqc-XXX.tgzを、
http://www.uku.fi/~thassine/ghemical
からgchemical-XXX.tar.gzを入手します。
そして、以下のようにコンパイルします。
ここで、"/-somewhere-/"というのはコンパイルに利用する ディレクト
リです。適宜読み替えて下さい。
また、mpqcのmake clean は、ghemicalのコンパイル全てが終わ るまで
行ってはなりません。さらに、mpqcのディレクトリそれ 自身にインス
トールされるライブラリがあるので、ディレクトリ の削除もできません。
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cd /-somewhere-/
tar -zxvvf mpqc-1.2.5.tgz
mkdir mpqc-target
cd mpqc-target
/-somewhere-/mpqc-1.2.5/configure
make
make install
cd /-somewhere-/
tar xvfz ghemical-X.Y.Z.tgz
cd ghemical-X.Y.Z
./configure --with-mpqc-src=/-somewhere-/mpqc-1.2.5 --with-mpqc-target=/-somewhere-/mpqc-target
make CXX="g++ -ftemplate-depth-25 -fno-access-control"
make install
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ポイントは、一部のソースコードが標準的なC++ではないので、
-ftemplate-depth-25 -fno-access-control
というオプションが必要であるところです。