Fedora 15をあるメーカー製WindowsPCにインストールしてデュアルブートに設定したときの記録 (2011年8月)


元々のパーティション構成は以下のとおりであった。
/dev/sda1   10GB:バックアップ+Windows7のブートマネージャとブートファイル
/dev/sda2   290GB:Windows7本体
まず、念のためWindowsのシステム復旧ディスクを作る。Windows 7を立ち上げて、
マウスクリックで、コントロールパネル→システムと管理→バックアップと復元 へ進む。
そして、空のCD-Rをドライブに挿入し、左メニューにあるシステム復旧ディスク作成
を実行する。

マシンをGParted Live 0.9.0-7 CD-ROMから起動する。
/dev/sda2を縮めて空き領域を210GB作成した。(どれだけ縮めるかは人に依るでしょう。)
そして、
/dev/sda3   10GB:SWAP
/dev/sda4   200GB:ext4
を空き領域から作った。

ここで、Windowsが問題なく起動するか試す。私の場合は、今回は勝手にパーティション
サイズ変更をWindowsが検知して起動したが、起動しない場合、システム復旧ディスク
から立ち上げて修復する。

Fedora 15 64-bit DVDでマシンを立ち上げて、カスタムパーティション
を選択し、
sda3 : swap
sda4 : ext4:マウントポイント/
としてインストールした。勿論、他のパーティションは触らず、フォーマットなどしない。

インストールしたFedora 15を起動してみる。問題なく起動した。しかしながら、
Grubの設定(/etc/grub.conf)が、そのままでは、Windowsのエントリが
title Windows 7 64 bit
        rootnoverify (hd0,1)
        chainloader +1
となっていて、このままでは、このメーカ製パソコンではWindowsが起動しない。
Windows7のブートマネージャとブートファイルは、今回は、/dev/sda1、つまり
(hd0,0)にあるので、/etc/grub.confのWindowsのエントリを、
title Windows 7 64 bit
        rootnoverify (hd0,0)
        chainloader +1
に変更しておく。これで、Windowsも起動するようになった。
一般に、Windows 7の場合、bootmgrファイルのあるパーティションを探して
grub.confのエントリに書く。そのためには、
# mount -t ntfs /dev/sda1 /mnt
などとしてマウントしてみて、bootmgrファイルがあれば、それがWindows 7の
ブートのために指定すべきパーティションであると分かる。

なお、Grubのウェブサイトに書いてあるように、Grubはブートディレクトリの
menu.lstを設定ファイルとして読み込む。Fedora 15では、/boot/grub/menu.lst
は、/boot/grub/grub.confからのシンボリックリンクになっていて、
/boot/grub/grub.confから/etc/grub.confへシンボリックリンクが張られている。

さてその後、yumのミラーの設定やTeXLiveのインストール、rpmfusionのレポジト
リ追加など諸々の設定をした。これらの作業は個人によって異なるので省略する。

使ってみて、Gnome 3は全く開発環境には向かないと分かった。ともかくパネル
がないし、デスクトップにファイルを置けないので、ターミナル一つ立ち上げ
るのに時間をとられる。
結局、デスクトップ環境をXfce 4にしてみた。これはGTK+2をベースにしていて、
Gnome 2に類似で、操作性も遜色ない。プラグインも豊富で、例えばミニコマンダー
に類似のVerveというのもあり、
# yum install xfce4-verve-plugin
でインストールできる。他にも、http://goodies.xfce.org/projects/panel-plugins/start
にあるいろいろなパネルプラグインが、yumで簡単にインストールできる。

Gnome 3/GTK+3を使うつもりだったが、結局まだXfce 4/GTK+2を使っている。私が
開発しているcgtkcalcは、近いうちにGTK+3に移行するつもりであるが、そのため
に変更せねばならないコードが多すぎて、頭が痛い。


追記: しばらく使っていると、IBus/Anthy, IBus/Mozc, Scim/Anthyが非常に不安
定になり、よく使う変換、例えば"けいさん"の変換でクラッシュするようになった。
~/.anthyと~/.mozc、さらに~/.scimをとりあえず~/.anthy_bak、~/.mozc_bak、~/.scim_bak
にそれぞれ mv してみた。(これでAnthy, Mozc, Scimの個人設定は初期化される。)
すると今のところ、クラッシュせずに動いている。クラッシュする条件が特定できれば
バグを登録したほうが良いので、そのうちよく調べようと思う。


さらに追記: GNOMEやKDEではマルチディスプレイ構成用のGUIフロントエンドが標
準で備わっているが、XFCE 4にはなく、マルチディスプレイを構成するのにコマン
xrandrを使わないといけなかった。例えば、本体の画面が1366x768ドットLCDの
ノートPCで、RGB出力を外部ディスプレーにつないでマルチディスプレイで使いた
いときは、
    $ xrandr --auto --output LVDS1 --mode 1366x768 --left-of VGA1
などとして使うのである。探してみるとGUIフロントエンドでARandRというのがあっ
たので、これをインストールしてランチャーから呼び出すことにした。これでほぼ
GNOMEと遜色ないデスクトップ環境になった。




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